リモートワークの肝はどこに「強いチームはオフィスを捨てる」「リモートチームでうまくいく」

こんにちは、かずやです。

組織本読んでみたシリーズ、次はリモートワークに関する本を2冊。

一冊目は、Ruby on Railsの生みの親でも有名な37シグナルズのジェイソン・フリード、デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン両氏が書いた「強いチームはオフィスを捨てる」。

もう一冊は、前回「管理ゼロで成果はあがる」について記事を書きましたが、同じくソニックガーデンの代表取締役倉貫義人氏の書いた「リモートチームでうまくいく」です。

弊社サーバーワークスはかなりリモートワークの制度が整っているため新しい発見とかがたくさんあった、というわけでは正直なかったです。が、改めてこういった点が重要、というのを確認できたのは良い機会だったなと。

というわけで両著に共通していた部分を主に取り上げつつ、弊社でリモートワークをしている中で感じたことなどを踏まえて記事を書いていきます。

リモートワークは”できる”

両方の本を読んでいて強く感じたのは、リモートワークは可能である、というメッセージです。もちろんリモートワークを推奨する本ですから当たり前ではあるのですが。

セキュリティは大丈夫か / 社員同士のコミュニケーションの希薄化はどうだ/ 見えないところにいるとサボるだろう or 仕事しすぎるだろう、etc etc…。

これらの本では、様々なリモートワークができない理由をあげ、それぞれに対して対応策や考え方を書いています。

どれをとっても「確かにきになるかも」という問題点ではあるのですが、サーバーワークスに入社し、リモートワークが当たり前の環境にいる自分にとっては、上に挙げたような観点に問題を感じたことはほんとんどないです。(ただし気をつけなければいけない点はいくつかあって、それについては次に書きます)

実体験からもこういった本を読んだ経験からも、結局リモートワークは「実施するかどうか」が大事なのであって、その実現方法に関してはいくらでも方法があるよ、という話なのでしょう。

さらに「実施するかどうか」という部分でいえば、リモートワークにすることが良いからリモートにかえるぞ! というより「リモートワークができる方が自由度が高くていいよね」というくらいの緩やかな前提を持って進めている感覚があります。

弊社でも、よく「選択肢を増やすことが大切」という話をされます。リモートワークにするから今日からオフィス無くします、と突然押し付けられるのは違うよねと。リモートワークもできて、オフィスに来たい人はオフィスに来れて、という状態が一番いいよねというのは、どの会社も共通の認識なのだなあと感じました。

余談ですが、なんとなくこの辺は選択的夫婦別姓のことを思い出しましたね。別姓にしたい人はしたらいいし、同姓にしたい人はそうすればいいよ。でもどちらの選択肢を取りたい人も、自由に選べる環境は用意したいよね。そんな感じ。

リモートワークをする際に気をつけなければいけないこと

とはいえ、実際にリモートワークを取り入れるとなったら気をつけなければいけないこともあります。別姓にした時に、じゃあ子供の姓はどうするの? とか考えるのと一緒ですね。

本を読んで、また自分が実際にやっていて思うのは、「コミュニケーション設計」と「セルフマネジメント」の必要性です。この辺は前回記事と被る部分が多いですね。

コミュニケーション設計

論点は2つ。コミュニケーション量をどう担保するかと、オフラインでのコミュニケーションをどう用意するか。

まず量についてですが、なんだかんだ言ってもやっぱりオフィスに集まるよりコミュニケーション量は減ります。物理的な接触が減るということは必然的に偶発的なコミュニケーションが減るということですからね。それに、対面の方がオンラインに比べて圧倒的に情報量が多いので、その差も大きいでしょう。表情や身振り手振り、その場の空気などの情報が含まれにくいオンラインのコミュニケーションは、どうしても絶対的な”量”が減りがち。

だからリモートワークの人のコミュニケーション量をいかに担保するのか、あるいはオフィスに来る人とリモートワークの人のコミュニケーション格差をどう埋めるのか、という視点が必要になってきます。

弊社であればSlackというチャットツールやGoogle Hangouts Meetというビデオ通話ツールを使うなどしてコミュニケーションコストを下げ、絶対量を担保するようにしていますし、この辺はテクノロジーを使って解決、という方向性が一般的みたいですね。

ソニックガーデンさんでは、Remottyというバーチャルオフィスサービスを自ら開発してこの問題に対応したそう。個々人の顔が見え、雑談的なコミュニケーションを簡単に取れるというニーズを満たすものがなかったから、自分たちで作っちゃえという発想です。

「強いチームはオフィスを捨てる」では具体的なツールの話は出てきませんが、やはり高品質な通信環境とツールは用意しとけっていう話がありました。

次が、オフラインでのコミュニケーション。

いくら仕事がオンラインでできるとしても、多少なり物理的な接触がないとつながりや所属感が深まりにくい。社員同士の結束を固め、チームとしての強さを養うのは、やっぱり対面してお互いの存在を感じあいながら行うオフラインコミュニケーションの場になるのです。

弊社では「社員が来たくなるオフィス」を目標に、練られた設計のオフィスが用意されているので、そこに来るというのが1つ。あとは期初にあるキックオフという全社イベントで全員集まるとか全社合宿があるとかその辺でしょうか。

ソニックガーデンさんは半年に一回全員が集まる合宿を開いているそうです。そこでは個人個人の思いを話し合い、お互いの理想を語り合うことで結束を固めます。

ちなみに個人的には、考えた結果としてオフラインコミュニケーションをあえて置かない、という選択肢も考えられるんだろうなという気もしています。結局全員が集まる会を開いたとしても、規模によっては全員と喋れない可能性もありますし。「社員同士の結束を固め、チームとしての強さを養う」目的をどう達成するか。それに合致するオフラインコミュニケーション以外の方法があるなら、そちらをやればいいのではないでしょうか。

(なかなか見つからないからこそオフラインで会う、という形を取っているのだという気もしますがw

セルフマネジメント

社員が自分のことを自分で管理できる、という状態にあることは、リモートワークをする上では必須となります。他人の目がない環境で過ごすことになるため、自分で自分を律することができないと、会社や本人、他の社員など様々な場所に悪影響が出てくる可能性があるのです。

例えば働きすぎ問題。自分の体調を自分で管理する、ということができなければ、根を詰めすぎて気づいたら倒れていた、なんてことがおきかねません。

あるいはモチベーションを保つことができなければ、成果を出すことが難しくなるかもしれません。周囲に人がいるといういい意味でのプレッシャーが無いため、言ってしまえばサボり放題になってしまう部分は当然あります。

ぼくは本を読む中で、セルフマネジメントに関する問題は2つにわけられるのではないかと考えました。

1つは、いわゆる個人の能力としての「自己管理力」。タスクを細かく洗い出して区切り着実にこなしていく力や、ON/OFFを切り替える力などです。

そしてもう1つがモチベーションの維持。これは個人で担保できるとより良いですが、会社がその機能として、いかに社員のモチベーションを保つかということを考えていることが多いように思います。

この2つを揃えることが、セルフマネジメントができる社員を集め、リモートワークを当たり前にできる会社を作るために必要なことでしょう。

前者は言わずもがなですが、個人的には特に後者が重要だと感じます。会社の目標と個人の目標を接続させ、会社で働くことが自分にとって素晴らしいことなのだと社員それぞれが感じることができれば、自ずとモチベーションは上がり自律的に動くようになります。

逆に言えば、この仕事になんの意味があるのかと疑い続けながら働かなければいけない環境はモチベーションを著しく下げますよね。

もちろんモチベーション維持はリモートワークをするしないに関わらず大切なことではあるのですが、「周囲に人がいる状況」や「上司の目の前で仕事をする環境」といったある種の強制力がある場合に比べて、人の目がないリモートワークではその重要度はより高くなります。

おわりに

“新卒で入った会社が自分の基準になる”という話をよく聞くのですが、ぼく自身そうだなとよく思うのが、このリモートワークにまつわる環境です。

本を読み、その考え方に触れて改めて、弊社のリモートワーク制度やその他制度の設計がいかに練られたものであるのかを感じました。実践と改善のループによって実現した、よくできた仕組みだなと感じます。

とは言えまだまだ改善すべきところはあると思うので、継続的にこういった本を読みながらアイディアを集め、会社に実装していきたいですね。

ではではっ!

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